磯部温泉・ホテル磯部ガーデン
温泉マーク発祥の地:
1661年(万治4年)、江戸幕府が農民の土地の境界をめぐる訴訟に対して出した評決文の絵図に、磯部温泉の位置を表す湯気の出ている記号2つが描かれており温泉記号発祥の地とされる。
舌切り雀の宿・磯部ガーデン:
明治の児童文学者・巖谷小波は舌切り雀の伝説が伝わるという磯部を訪れ、舌切り雀の昔話(日本昔噺)を書き上げた。おとぎ話自体は各地に昔からあるものの、巌谷小波が児童文学として現代に残したことにより、磯部温泉は舌切雀伝説発祥の地とされている。なお、「舌切雀のお宿ホテル磯部ガーデン」には巌谷小波がその時詠んだ句、「竹の春 雀千代ふる お宿かな」の句碑がある。また同ホテルでは、舌切雀の物語をロボットと映像のショーで毎日上映している。
名物・磯部せんべい:
店・商品によって形や味はいろいろなものがあるが、小麦粉・砂糖を主原料に炭酸分を含む鉱泉水で練り上げ、薄く焼いたせんべいが代表的。群馬県では小麦の主要産地で粉食文化が根付いており、磯部温泉の鉱泉水の炭酸含有泉は日本有数であり、飲んでも薬効があるとされる。
兵庫県の有馬温泉や宝塚温泉の炭酸せんべいと類似しているが、磯部せんべいの方が先に存在していた。磯部温泉にはこのほか、温泉水を利用した湯豆腐「ふわとろ豆腐」も名物となっている。
(写真上から)温泉マーク発祥記念碑、舌切り雀のショー、ホテル磯部ガーデン、磯部せんべい
[参考文献]
・ホテル磯部ガーデン公式ホームページ
・磯部温泉公式ホームページ
・Wikipedia:磯部せんべい、磯部温泉、
(吉田 勝 記)